水璉は花蓮県寿豊鄉の海浜にあります。鬱蒼と木々が茂る山に囲まれ、流れくだる水璉溪によって作られた広い河谷盆地です。小道を下って行くと、臨海の秘密の楽園のような水璉湿原牛山海岸につきます。ここではビーチで波や砂と戯れ、釣り糸を垂れ、のんびり過ごすことができる他、生態資源も非常に豊富。海岸林は東海岸の生態を観察するのに絶好の地点です。ハイキング、散歩、バードウォッチング、チョウを観察するのも良いでしょう。広がる草地に寝転び陽の光を浴びながら青い空、白い雲を眺めていれば、時間が止まってしまったかのように感じるでしょう。
牛山呼庭の由来
水璉南側の浜にある牛山は、アミ語では「広い草地がある牧場」という意味の「Huting(呼庭)」と呼ばれます。牛山は特殊な地形をしており、特に南岸は棚田のような階段状になっています。ここはかつて水牛の牧草地でした。今では春になるとタカサゴユリが咲き誇り、野ユリの原生地と言えるところです。牛山は植物群相も豊かで、東部海岸植物相の縮図と言っても良いでしょう。1990年には「台湾沿海保護区計画」の「自然保護区」に指定されました。
冬の水璉牛山海岸は歌う-表情を変える浜
春夏の海岸は穏やか。潮風に吹かれながら裸足で砂浜を歩いていると、「海の楽園」という言葉が心に浮かびます。ところが秋になると東北の季節風が強く吹きつけ、大波が丸石を海岸へと運びます。こうして滑らかだった砂浜は、大きさも色もとりどりの石が転がる石海岸に表情を変えるのです。丸石は風に吹かれてきちんとビーチに並んだかと思えば、引き潮とともに水の中に転がり入っていきます。その際に音を発するため、地元では「冬の水璉牛山海岸は歌う」と言われています。
心を海岸線に残す-星光キャンプ
牛山には簡単な宿泊ができるキャビンもあり、キャンプを選ぶこともできます。星空の下に寝そべり、星明りを目に焼き付けましょう。潮騒を聞きながら眠りにつけば、この海岸線に心を残してしまいそうです。
