月洞は花蓮県豊浜鄉、石梯坪の南、港口村から約1kmのところにあります。天然の鐘乳洞で、港口原住民部落の人々にとっては穢れのない特別な地とされています。
洞中には水が溜まり水深約5mの湖ができており、湖面は月の満ち欠けに従い上下するため、「月洞」、または「月井」と呼ばれています。湖中にはたくさんのオオウナギが棲息し、中でも10数kgに達する「千年鰻」と呼ばれるものは攻撃性を持つといわれており、今に至るも湖中に潜り探検した人はいません。
海岸から約800mの位置にある月洞は海抜約80m、入口の高さ約25m、全長約176mで、独特の形をしています。内部で左右両側に分かれており、約50mの長さがあり入口が大きい左側は、上方が尖って狭くなり、無数のコウモリが住み着いています。右側の全長は約40mです。
洞内は暗く神秘的な雰囲気で、ぶら下がるコウモリの群れの他、鐘乳石、石筍、伏流水、滴石、燕の巣と魚の頭部の化石等が見られます。洞内には、熟練の船頭が漕ぐ小船で入り、船のライトで照らしながら見学します。
月洞内の気温は一年中20℃前後で、冬暖かく夏は涼しいため、年間を通じて参観に適しています。