地質景観と先史遺跡を有する八仙洞は、台東県長浜鄉の海に面した断崖にあります。自然に形成された十数個の海食洞で、元々は海面にありましたが、現在は150メートルの高さの断崖に口を開けています。これは東海岸の地殼が上昇する過程で、岸壁の軟らかい部分が波に削られたためです。八仙洞にはそれぞれの海食洞に通じる遊歩道が設けられています。洞窟の最大のものは霊岩洞で、最も高い位置にあるのは高さ130メートルにある崑崙洞です。その他にも乾元洞、朝宸洞、海雷洞、潮音洞、永安洞、水簾洞などと名付けられています。洞窟の多くには祭壇が設けられているため、名前も宗教色を帯びているのです。
八仙洞には重要な先史遺跡もあります。旧石器時代の先陶文化の遺物が非常に多く発見されたため、「長浜文化」と命名されています。これは今のところ、台湾で最も古い先史文化遺跡で、重要性が高いことから、国家一級史跡に指定されています。