亀湾、馬蹄橋、烏鬼洞は緑島の西南海岸で、近くに点在しています。「亀湾」は平坦で広大な珊瑚礁海岸で、「亀湾鼻」から内陸へと窪んだ海岸地形です。湾内は風が静かで波が穏やかなため、釣場としては最高。それだけでなくダイバーにも人気のスポットです!自然の生態が豊かで、水深15-30メートルで、群集する八放サンゴの他、優雅に泳ぐウミガメも見られます。
「馬蹄橋」は環島公路を行く際には亀湾付近で必ず通る橋です。馬蹄嶺断崖の窪みに沿って敷設された道路を真っすぐにするため、太平洋をまたいで掛けられた橋です。もともとの、この地の内側へと窪んだ形が馬の蹄に似ているとして、「馬蹄橋」と呼ばれています。海に親しんでもらおうと、東管処は馬蹄橋下方の、崖が窪んだところに遊歩道を設けました。晴れた日に下方の遊歩道を歩くと、傍らの巨岩と海を間近に眺めることができます。馬蹄橋からは、大海原と周辺海岸の地質が見られますが、東北の季節風と台風シーズンには、橋の上の方まで波が激しく打ち付けます。気象と海況を確かめた上で、安全に注意して旅程をお決めください。
亀湾付近には海蝕地形が広がり、「烏鬼洞」、または「燕子口」と呼ばれる、このあたりで最大の海蝕洞があります。燕子口へは、岩がちな歩きにくい砂浜を通る必要がありますが、日中の晴天時に向かえば、自然が作り上げた造形美、珍しい景観が堪能でき、海浜の小島では生き物の生態も観察できます。燕子口の海蝕洞は風通しがよく、人里からも離れているので、日本統治時代、ここは刑場、臨時の遺体安置所として使われていたということです。また付近の丘には、白色テロの犠牲者「十三中隊」の墓園もあり、心霊現象のようなうわさも伝わっています。