「歯草橋」は台11線の88K地点にあり、後方の海岸段丘上にある永福先住民集落に近接しています。「歯草埔」は旧名を「起草埔」または「歯草坑」と言います。開拓民が入植した当時、ここは一面の「草埔(草原)」だったということです。日本統治時代には、バナナ栽培のため、新竹、苗栗、台中、南投一帯から閩南客家人が広く招き入れられ、第二次世界大戦後は、「八七水災」の被災民が彰化から移り住み定住して、レモングラスの栽培を始めました。
「歯草橋」は1996年、大徳溪に掛けられました。東部海岸国家風景区は橋の南側に「歯草橋休憩区」を設置し、広い駐車スペースと飛び抜けて美しいオーシャンビューを堪能できる「観海東屋」を南北に設置しました。北側の東屋脇には、かつての防空壕が残されています。この地を行き交う多くの観光客が太平洋の絶景を眺めようとここに足を止め、潮風に揺れるヤシの木が、海辺のリゾート感を醸し出しています。
歯草埔休憩区に隣接する「永福先住民集落」は、長浜でも早くから有機農業を始めたパイロット地区であり、近年は先住民集落の頭人-人呼んで「蔡班長」の努力もあり、ユニークな「炒海塩」体験ツアーを開催しています。自ら海水を煮詰めて塩を作り、冷ました後、カジノキの葉で包んでお持ち帰り。蔡班長は、文化体験を通してアミ族の伝統文化と暮らしの知恵を知ってもらい、生活物資を得るのが簡単ではなかった往時の暮らしの大変さも間接的に感じてもらいたいとしています。体験ツアーは予約制です。蔡班長:0975-414890にお問い合わせください。